フォルクスワーゲンのミニバン「シャラン」と「ゴルフ・トゥーラン」の
メディア試乗会に参加した2010年7月のショット。
場所は、南ドイツのガルミッシュ・パルテンキルヘン。
ドイツを代表するスキーリゾートのひとつで、
ワールドカップ開催などはほぼ毎回のことで、世界選手権や
冬季オリンピックなども幾度なく開催されているクラシックコースだ。
ゴルフ・トゥーランの陰になって見えないが、
ここはジャンプ競技のスタート地点。
はるか先に見えるのが着地地点のスタンドとコントロールルーム。

こうして仕事で近くを通ったことは今まで何度かあったが、
山腹にクルマを停めてから山々を眺められたのは初めてのことで、
少しの感慨に浸ることができた。
スキーに熱中していた20代後半に、“ガルミッシュ・パルテンキルヘン”といういかにもドイツ圏らしい地名はいつも頭の中で鳴り響いていたからだ。
グスタボ・トエニやインゲマル・ステンマルク、フィルとスティーブの
メーア兄弟、海和俊宏などアルペンスキー選手の活躍ぶりを新聞の
スポーツ欄の片隅や『スキージャーナル』誌のレースレポートを
心躍らせながら読んでいた。
インターネットはおろか、テレビ放映などもほとんどなかったので、
情報が少ないがゆえに余計に渇望感を掻き立てられていた。
「いつか自分もヨーロッパのクラシックコースで滑ってみたい」
スキー熱は醒めてしまったわけではないのだけれど、
以前よりは機会と仲間が減ってしまった。
でも、いつかはガルミッシュ・パルテンキルヘンに滑りに行きたい。

ちなみに、シャランとゴルフ・トゥーランだが、日本製ミニバンとは
まったく異なっていて、ドイツで乗るとそれが際立っていた。
特に、高速時の安定性。シャランなどはアウトバーンの速度無制限区間を
時速200キロで余裕で巡航できていた。
もちろん、日本でそんなスピードでは走れないが、その性能があるがゆえに
日本の道路交通環境下でも十分以上の安定性と快適性を担保できているのだ。
2台には日本導入後にも乗っているが、合理的な空間設計、長距離でも疲れないシート、静かな後席など、シャランは大型ミニバンに求められる条件を高いレベルで実現していることに改めて感心させられる。
日本でもっと売れていいクルマの最右翼の一台だろう。

2012年6月表紙

CLOSE X