『ENGINE』誌での連載「バーンディスカバリー」の取材のため、愛知県岡崎市へ。
25年間、倉庫にしまわれていたポルシェ356Bを譲り受けた神奈川県在住のカメラマンが、
無事にナンバーを取得できた356Bに乗って、元の持ち主に報告に出掛けた様子を取材。
元オーナーの老医師が356Bに寄せる柔和な表情と涙が印象的だった。
『Motor Magazine』誌での連載「プレミアムカーのこころ」の取材のため、
アウディR8 4.2で軽井沢を経由し、万座温泉、志賀高原へ。
R8にはいままで2回乗ったことがあったが、いずれもトランスミッションが
2ペダルMTの「Rトロニック」だった。
今回は、日本仕様に新たに導入された、オーソドックスな6速3ペダルMT。
3ペダルMTを操縦することを特別にスポーティだと思ったことはないが、
このR8のMTは別格だった。MT観を改めさせられた。
また、トランスミッションにとどまらず、完全に調律し切られたV8エンジン、
強固なアルミスペースフレームとよく動くサスペンション。
クールなインテリア&エクステリアの造形。
硬質かつ極めて上質な走りっぷりが官能を刺激する。
メディア試乗会が行われた箱根ターンパイク大観山々頂の「ビューラウンジ」へ。
ゴルフGTIには、すでに4月のサントロペで行われた国際試乗会で乗っていたが、
箱根ターンパイクでも素晴らしい走りっぷりは変わらなかった。
特に、新型で初めて採用されたXDSというデバイスが中高速コーナーでの
アンダーステアを低減させ、切れ味鋭いコーナリングを実現している。
ツインクラッチトランスミッション「DSG」の洗練度も増したが、
相変わらずの左足ブレーキ使用時でのエンジン回転失速が
画竜点睛を欠いている、と思う。
そろそろ戻してもよいのではないか。
また、日本仕様では4ドアしか選べないのも寂しい。2ドアも、ぜひ。
ベントレー・アルナージが、「ミュルザンヌ」としてフルモデルチェンジした。
正式な発表の場は、8月16日のペブルビーチ・コンクールデレガンスだったが、
その前日に、限られた顧客とメディアが近くの
テハマ・カントリークラブに招待され、事前にミュルザンヌを見ることができた。
アルナージからの変わりようは大きく、ダイナミックで、
スポーティなアピアランスが印象的。
中でも、大径のヘッドライトが迫力満点だ。
戦前のルマン24時間を連覇した8.5リッターベントレーをモチーフにしている。
現代では小径のHIDライトが十分な光量を確保できるが、
その周囲に反射板を配して、あえて大径化している。
HIDそのままで、小さなヘッドライトとしている
ロールスロイス・ファンタムや200EXなどとは対照的で、面白い。
前後フェンダーやトランクリッド上の細く鋭いエッジが躍動感と気品を与えており、
超高級車の新しい造形イメージを作り出すことに成功している。
『NAVI』誌に連載中の「10年10万キロストーリー」のため、三重県へ。
カクカクしたボルボのワゴンに乗り続ける家族を取材。
MINIのワゴン版「クラブマン」で、日光を往復する。
『Motor Magazine』誌の連載「プレミアムカーのこころ」の取材。
イギリス・ローバー社製ミニから現在のBMW製MINIへの移行を
同時進行ドキュメントとして日英両国で取材し、
『ニッポン・ミニ・ストーリー』という一冊にまとめた10年前を、
感慨深く思い出した。
プロジェクトの成功がクラブマンを生み出したわけだが、
MINIの全世界的なヒットを、当時、BMWの担当者も含めて、
どれだけの人が予感できていただろうか。